我慢強さ
ポルトガルに6年赴任していて思ったのが、日本人は我慢強いということです。
ポルトガルでは通常、残業はしません。昼休みも長いし、休憩もしっかり取ります。
洗濯機の修理を予約していても、前の人の修理が長引いて、夕方5時になると、その日はもう修理に来てくれません。そんなのが当たり前です。
こんな感じなので、なかなか日本人と仕事のペースが合わず、苦労しました。
彼らに日本で働きたいか聞いたことがあります。
観光で行くならとてもいい国だけど、働くのは無理と答えが返ってきました。
毎日、夜遅くまで残業し、職場のルールも多く、ストレスに耐えられないので。
本当に日本人は我慢強いと思いますが、それは良いことだと捉えられがちです。
震災の時に順番を守って、パニックにならない日本人を彼らも称賛していました。
でも、我慢強いというのは、”奴隷の適正が高い” と僕は思います。
支配者からすると、我慢強く働いてくれる奴隷は素晴らしい存在。
もっと働けって、限界まで働かすでしょう。
支配者は奴隷の扱いは上手です。褒美をチラつかせて、競争させます。
そのおかげで、とてもストレスフルな社会が出来上がりました。
会社を辞める時も、上司から「うちの会社は全然マシやぞ」って言われました。
他の会社はもっともっとブラックだから、うちの会社はいい会社であり、他社に比べたら仕事は楽だと。
それって、下を見て、自分はマシだから我慢するということ。
満足するのではなく、我慢です。
これは常識です。当たり前のことです。
でも、この考え方をしている限り、死ぬまでストレスとお友達です。
今のピラミッド社会、競争社会も楽しい一面もあります。
でも、苦労に見合った結果が得られる人なんて、本当に限られた人たちだけ。
だから、今、会社で辛い人は、会社を辞める必要はないけれど、奴隷根性は捨ててください。
それがストレスから逃れる第一歩。
僕の場合は、会社での最後の数年は在宅勤務もあって、仕事がしやすくなりました。
でも、マシだから良し、とはならず、究極までストレスがない生活にチャレンジしようと思って退職を選びました。
ストレスって、ゼロにはなりませんが、今の実感として、以前の10%以下です。
入社した時は60歳の定年まで働くつもりでしたが、働き方も変わり、いいタイミングが来たと、退職に踏み切りました。こんな決断をするなんて、自分が一番驚いています。
まぁ、とにかく我慢強いことが、ストレスの原因のひとつです。
今から数年は、会社員にとって、厳しい政策が取られようとしています。
心と体の限界が来る前に、ご相談ください。